1. はじめに

地震雷火事親父。超常現象など起きずとも、この世は恐怖の闇に飲まれている。
成す術がなくなる前に、できることから始めよう。
スマホが無くなったら死んでしまう筆者による電気を作る試み。
または、ガチで停電したらネットも落ちるという現実からの逃避。

2. いきさつ

恐怖の闇は専門家に任せるとしても、「いんちきDIY」で出来ることには限界がある。
とりあえず、電気エネルギーがあれば大体はなんとかなる。
そこで、今回はソーラーパネルを使って電気を作ることにした。

DSC_1666.JPG
写真1: ソーラーパネル+布団干し

3. もくてき

単純に、==太陽光から電気を作ること== とした。
これだけだと、ソーラーパネルを置いたら完成なので、なにか運用したい。
せっかくなので、作った電気でマイニングをやってみる。
前回の仮想通貨流行時に「ベランダマイニング」なる試みもあったそうなので
参考資料はありそう。

  • 勝利条件
     1. 太陽光から電気を作る
     2. 作った電気をエネルギーとして保存する
     3. 作った電気でマイニング用マシン(リグ)を運用する
     4. 太陽光がなくても(夜間・曇天)動作し続ける

4. やりかた

まずはソーラーパネル一式を購入した。

実は、この試みを始めた当初はETHを掘っていた。
それをソーラーパネルで動かすシステムのベースになる研究だったのに。
まさか、先にそっちが消失するとは思わなかった。
ともかく、飛んでるうちに着地点が消失したため、しばらくは飛ぶしかない。

これで太陽光から電気をつくる。

4-1. 用意するもの

  • ソーラーパネル(12V・25W)
  • LifePo4バッテリー(12V・10Ah)
  • チャージコントローラー(12V・10A)
  • ミニパワーリレー(MY4-D,DC12V)
  • ACアダプター(12V・1.25A)
  • スティックPC(Diginnos Stick DG-STK4D)

4-2. マイニング

PCのスペックがスペックなので、BitZeny(ZNY)を掘ることに。
セッティングは他の記事を参照されたし。

4-3. 戦略

マイニングするためには24時間の稼働が必要なわけですがソーラーパネルに
太陽光があたらなければ電気は作れません。
そこで、昔の人は言いました。

「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」

てるてる坊主を作る暇があったら、他所から電気を持ってくるしかないのです。
停電したらおわるゾ。

4-4. 戦術

チャージコントローラーの仕様書をみると、「低電圧切断」電圧が11.1Vとあります。
つまり、バッテリーの電圧が11.1Vより下がらなければいいのでしょう。
11.1Vになったバッテリーを助けるためには?
バッテリーの代わりになる電気の供給源が必要です。
それは家の壁のコンセントでした。
今回はACアダプターで電気を供給することにしました。

4-5.概念図と回路図

やりたいことをざっくりまとめてみる。

概念図1
図1: ソーラーパネルシステム概念図(言葉で説明するより見た方が早い)

結局、電気のやり取りしかしてない。
そして、上の図で納得してはいけない。
とんでもない「いんちき」である。
電力会社からコントローラに直で電気を入れたら自宅は丸焦げである。
途中には変電設備とか壁のコンセントとかとか挟まっている。

とにかく、これらの思いを回路図に詰め込みました。

回路図1
図2: 考えた回路

【注意】上記のとおりに作ると壊れるかも!!
 1. ソーラーパネルが発電していない時はACアダプタからコントローラに給電される
 2. 発電されると、リレーのコイルに給電されて、回路が切り替わる
 3. 切り替わるとソーラーパネルからコントローラに給電される
 4. ソーラーパネルの発電力が落ちると、リレーが戻る
 5. ACアダプタからコントローラに給電される

5. けつろん

動かないことはないけど、放置できないシステムが完成しました。

Prototype.PNG
写真2: 接続状態

■問題点
 1. リレーが破損する可能性がある
   ソーラーパネルには解放電圧(Voc、何もつながっていない無負荷状態の電圧)
   というものがあり今回使用した製品では「Voc:21.6V」でした。
   対して、ミニパワーリレーのコイル最大許容電圧は、仕様書より13.2V。
   動作中の実測値として、14.0Vが充電回路の上限でした。
   多分大丈夫なんだけど、理論上NGな時点でNOGOですわ。
   なお、壊れるシナリオとしては
    (1) バッテリーが満タンorチャージャーの故障により、充電がストップ
    (2) 充電21.6Vまで充電回路の電圧が上がる
    (3) ミニパワーリレーのコイルが持たない

  1. 24時間の連続稼働ができない
    リレーは12.0Vを境にON/OFFしないので、バッテリーが空になっている早朝にソーラー充電
    回路に切り替わってしまう。
    そして、充電できずにチャージコントローラーが低電圧保護モードになってしまう。

※(仕様値)コイル電圧  リレーON:9.6V、リレーOFF:3.6V
最悪の場合ではソーラー出力が3.6Vに下がるまでACアダプターが接続されない。
逆はソーラー出力が9.6Vでソーラーパネルの接続されてしまう事になる。

早い話が「出力不足のソーラーパネルに接続されている時間が長い」

このあたりを改良しないと、まともに運用できないかなぁ…。

6. おわりに

・勝利判定
 1. 太陽光から電気を作る →OK
 2. 作った電気をエネルギーとして保存する →OK
 3. 作った電気でマイニング用マシン(リグ)を運用する →OK
 4. 太陽光がなくても(夜間・曇天)動作し続ける →条件付きOK

現状では動かないことはないが、動かしたくはない。
なぜなら、動かして燃えるかもしれず、効率も悪い。
対策として「リレーの保護」「充電回路の効率化」が必要である。

7.参考文献

仮想通貨の楽しみ方Ver2.0
いわ 様
 https://btclove.hatenablog.com/
ダイヤモンド社様
 https://www.diamond.co.jp/
オムロン様
 https://www.fa.omron.co.jp/
価格.com様
 https://kakaku.com/
やるぞう.net様
 https://yaruzou.net/tool/wikipedia/wikipedia-url.html
ECO-WORTHY様
 https://www.amazon.co.jp/stores/page/3DDDCC2D-8F4B-4D93-A13B-D06F79A57C18