第1話【プロローグ】
コーヒーショップのブランドロゴをGEMさんに作ってもらったことをきっかけに、自分でもブレンドコーヒーを作ってみようと思い立ったN氏。
コーヒー袋やコーヒーミル、コーヒーを淹れる器具を買いそろえ、豆を複数種類購入し、自分に合ったブレンドコーヒーを作るぞと意気込んでいたが、数万円を支出したところで、豆の産地はもちろん、焙煎の度合い、粉の粗さ、コーヒーの淹れ方はペーパードリップかフレンチプレスか、いやいやサイフォンか。そこには大海のような沼が広がっていることを目の当たりにし、調べれば調べるほど、「何が何だかわからない、人類が長年かけて積み上げてきた叡智……。底の見えない沼……!」が目の前に広がっていることを痛感させられるのであった。
手を動かさなければ始まらない、すべてはこの試作ブレンドコーヒー「ブレンド・アルファ」からN氏のブレンドコーヒー作りは始まる。
「ブレンド・アルファには、ただ真っ白なキャンパスが広がっていて、無限の可能性があるんだ。」(N氏)